白洲次郎こだわりのカレーライス

フード

鶴川の「武相荘」で当時の味を再現

小田急線の鶴川駅から徒歩15分くらいに位置する白洲次郎・正子さん こだわりの住み家「武相荘」。先日テレビで紹介されていましたが、食にもこだわりがあり、当時を再現したカレーライスが食べられると聞き、さっそく行ってきました。

武相荘は丘陵地にあり、大通りから脇道に入り、普通の民家を通り抜けるといつのまにか入口が目の前に。入口左手にはショップがあり、さらに進むと大きなガレージが見え、オープンカフェとして使われ、多くの人が座って雑談を。奥には次郎の愛車が今でも置かれています。ガレージを過ぎると、その先は大きな門があり、いよいよ武相荘へと導かれます。

門の右手前には、テレビでも映ってた臼のような新聞受けが置かれており、まるで「ここから先が武相荘なのだ」と主張しているかのよう。門をくぐると、すぐ左脇にある手洗い場があり、控え目ながらも季節感を出しています。恐らく昔は井戸水を汲み上げる手動ポンプだったのでしょう。水を受ける陶器とのコントラストがいい。誰かが入れたのか、赤や緑の紅葉の葉が、水に浮かび、また沈んでいる様子は風情があり、人の目を惹きつけていました。

門の右手には納屋があり、脇の階段を上がると、いきなり洋風な空間が広がります。

部屋の真ん中には大きなテーブルが置かれ、奥には立派なバーがある。終戦時代にマッカーサーと交渉していた人物らしいから、アメリカの影響も強かったのでしょう。当時はバーテンダーを呼び、音楽でも楽しんでたのかもしれない。時代的にはRockではなく、昔のJazzなんでしょう。マイルスとかのCool Jazzでさえ早かったのか。部屋の周りには、当時の白洲次郎が何に傾倒していたのかを語る遺品が写真と共に飾られており、ゴルフと車が好きだった事がよく分かりました。

再び階段を降りると、納屋の先には現在のレストランがあり、実際には奥の厨房から渡り部屋を経て「武相荘」に通じてるようです。

さて、いよいよ本日の目的である。白洲次郎さんが、シンガポールで食べた味が忘れられず、頼んでレシピを貰って来て再現したというカレーライスの実食です。

お店は、ゆっくり時間を楽しむ雰囲気なので、レストランは既に満席ですぐには入れず、名前を書いて待つ事にしました。4-5組待ちだったので20-30分くらいの待ち時間でしたが、まず最初に確認する事をオススメします。

武相荘ではカレーライスと親子丼が有名で、こちらも是非食べてみたい。カレーは 海老カレー(1,600円)と チキンカレー(1,300円)の2種類ですが、野菜スープが付いているランチプレート、ただ飲物やデザートは別なのでコーヒーを注文しましたが、デザートセットの方がお得度が高く、ケーキもすごく美味しい。

カレーですが、リンゴ、玉ねぎ、ジャガイモ、にんじん、などを摺り下ろしてから炒めるらしいですが、擦り下ろされた素材の舌触り感が絶妙。油の少ないヘルシーなスープカレーで辛さは控え目です。海老カレーの方がチキンカレーよりもリンゴの酸味が効いてました。具も海老だけ。スープカレーなので、カレーソースは別に出てくるのは正解。味的にはかなり高いレベルでした。

チキンカレーも

ただ一点残念なのが、ご飯がステンレスプレートに盛られてくるので、スープカレーをライスにかけるとすぐ浸透してしまい、プレートに広がるので冷めてしまいます(イメージ的にはご飯に味噌汁をかけた感じです)。そこで、途中からライスをスプーンですくい、カレーソース入れに入れて食べると暖かくて丁度いい。あとはスプーンの角度がカレーソースの入れ物に合えば言う事なしでした。

カレーを食べて今回の目的は果たしたので、武相荘 を見る事に。拝観料は一人1,100円と少しお高め。中は写真撮影禁止なので写真でお伝えする事は出来ませんが、正子さんの書斎や古伊万里やらの食器などを見る事ができます。

武相荘 を一通り見終わり、外に出てから裏山を散策する事に(これも拝観料に含まれてます)。小さいながらも、それぞれの季節を色々な楽しみ方が出来るとか。季節毎に訪れる常連さんやメンバーさんがが多いようです。

武相荘の拝観と散策は、時間的に合わせて30分もあれば足りるでしょうから、レストランが混んでる場合は、待ってる間に武相荘を見てしまうのがいいかもしれませんね。


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